ご相談のきっかけ
ご相談いただいたのは、京都府宇治田原町にある比較的大きな一軒家のお住まい。
ご夫婦と息子さんの3人暮らしで、今後も息子さんがこの家に住み続ける予定とのことでした。
最初のきっかけは、
「屋根の瓦が全体的に下がってきている気がする」
という不安からでした。
点検で分かった屋根の状態
現地で屋根を確認すると、次のような状態でした。
- 瓦全体が経年劣化で少しずつ下がってきている
- 軒瓦を固定していた銅線が切れている
- 一部の軒瓦は、雨樋に引っかかってかろうじて止まっている状態
- 瓦のズレによって、軒先付近の瓦の縁が欠けている箇所がある
この影響で、
軒天の化粧野地板が一部腐食し、表面がボロボロになっている箇所も確認できました。
※この時点で、室内への雨の侵入はありませんでした。
「雨漏り」ではなく「危険な劣化状態」
今回は、
いわゆる「雨漏り」と呼べる状態ではありません。
ただし、
- 瓦が落下寸前の状態
- 固定がすでに機能していない
- 放置すれば被害が拡大するのは確実
という点から、
明らかに危険な劣化状態であると判断しました。
応急処置を行った理由
今回、補助金を活用しての葺き替えを行う方向で話が進みましたが、
手続きが完了するまで一定の期間が必要でした。
その間、何もせず放置するのは危険なため、
- 劣化のひどい部分の瓦を突き上げ
- 銅線とコーキングによる一時的な固定
を行い、
落下や被害拡大を防ぐための応急処置を実施しました。

これはあくまで「つなぎの対応」であり、
根本解決ではありません。
葺き替えを判断した決め手
最終的に葺き替えを選択した理由は、次の点です。
- 瓦全体が下がり、構造的に限界を迎えていたこと
- 固定が切れ、部分補修では安全を確保できない状態だったこと
- 今後も息子さんが住み続ける前提で、本当に安心できる状態を作る必要があったこと


一時しのぎや最小限の修理ではなく、
長く安心して住める状態に戻すことを最優先に判断しました。
葺き替え工事の内容
今回の工事では、
- 既存の瓦屋根を撤去
- 下地の状態を確認・調整
- 日本瓦から日本瓦への葺き替え
という流れで施工を行いました。







規模や数値についてはあえて細かく記載していませんが、
写真をご覧いただくことで、屋根全体の状況や変化が分かるかと思います。
工事後の様子と施主様の反応
工事完了後は、
- 屋根全体が安定した状態に
- 落下やズレの不安がなくなり
- 今後の生活に対する不安も解消

施主様からは、
「これで今後も安心してこの家に住める」
というお言葉をいただきました。
なお、このお住まいでは、
大屋根の工事完了後、同じ流れで
下屋根の状態も確認し、葺き替え工事を行っています。
屋根は一部分だけで判断するのではなく、
全体の状態を見て計画することがとても重要です。
下屋根の状態や施工の流れについては、
こちらの記事で詳しくご紹介しています。
👉【施工実績】全体的なズレと固定切れを確認|大屋根完了後、下屋根も葺き替えで根本解決した事例(京都府宇治田原町)
今回の施工からお伝えしたいこと
今回のように、
- 室内に雨が入っていなくても
- 見えないところで劣化が進み
- 危険な状態になっているケース
は、決して珍しくありません。
「まだ雨漏りしていないから大丈夫」ではなく、
「この先も安心して住める状態かどうか」
という視点で判断することが大切です。
瓦のズレや下がりが気になる場合は、
無理に判断せず、まずは現状を正しく確認することが大切です。
